ICTラウンド

●定期ラウンド

(目的)

病棟は1週間に1回程度、侵襲的な処置や検査を実施する部署は2ヶ月に1回定期的に院内を巡回し、院内感染事例を把握するとともに、サーベイランスに基づく耐性菌の発生状況、院内感染の発生状況や届出対象抗菌薬の使用状況の分析によりリスク評価を行い、院内感染対策の実施状況の把握・指導を行い、アウトブレイクの防止を図る。

(構成)

感染制御部の医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、事務職員で2グループに分かれて院内ラウンドを実施する。

(日時)

 毎週火曜日午後130分より病棟ラウンドを開始する。病棟以外の部署に関しては、ラウンド予定表に準じて実施するが、ラウンド対象部署と日時の調整を行った上でラウンド日を変更する場合もある。

(記録と情報共有)

院内ラウンドで、ラウンド実施者がそれぞれ感染対策の実施状況などの詳細をシートに記載し、感染制御部内で指摘事項を検討した資料を作成し、リスクマネージャー(メーリングリスト)、ICTメンバー(Microsoft Teams)へ報告し情報共有する。

 

●チェック表に基づくラウンド

(目的)

それぞれ10の小項目で構成する6分野(@注射準備室関連/A経管栄養室関連/B汚物処理室/C衛生材料庫・処置室/D浴室・手洗い場・空調換気/E標準・経路別予防策)のチェックリストを用いて評価を行い、点数化することで部署ごとに強みや弱点を把握し、改善に活かす。

@    ラウンド時に各部署チェックリストに従い、1度の訪問で2分野の10個の小項目を評価する。

A    できている項目と該当の無い項目は0点、出来ていなければ1点で評価する。

B    6分野ごとに半期毎に集計し、平均値と比較するため部署ごとにレーダーチャートを作成する。

 

●重点ラウンド

2019年度は各病棟年2回重点ICTラウンドを実施している。本ラウンドでは、特に整理整頓のさらなる改善を図ることを目的に、部署責任者と一緒に改善状況を確認し、改善が困難な点について意見交換し問題点を検討すること、各病棟での改善の取り組みについて感染制御部も情報共有し、他病棟でも参考となる改善策についても評価を行う。