■医療用器材・医療環境の消毒・滅菌の実際 |
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■スポルディングの分類 |
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■消毒薬の一覧 |
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消毒と滅菌のガイドライン、厚生省保健医療局結核感染症課監修、小林寛伊編集、ヘルス出版、より引用、一部改変 |
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■鋼製小物の消毒 |
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手術で使用する器械類および病棟や外来で処置に使用する鋼製小物の消毒法について述べる。 原則的には、これらの鋼製小物類は最終的に滅菌して使用されるものであり、その一次処理としての洗浄に消毒薬を使用する必要はない。血液、体液が付着したものは感染性があり、使用後は現場で洗浄せずに運搬用コンテナ、あるいは蓋付き容器などに密封して専用の洗浄室へ運搬することを基本とする。病棟や外来等、各使用部署にある流し台などで洗浄を行うことは、作業者に対する危険性ならびに周辺環境汚染を起こすため禁止すべきである。 専用の洗浄室では、作業者はゴーグル、マスク、ゴム手袋、撥水性エプロンなどの防御のもとに、器械を分解し洗浄しやすい工夫をして、ウオッシャーディスインフェクターもしくはウオッシャーステリライザーを使用した高温洗浄処理が推奨されている。 ウオッシャーディスインフェクターによる高温洗浄により、滅菌水準には達しないが病原微生物による感染性は消失する。したがって、その後の組立作業や保管庫への作業では、素手で器械に触れてもさしつかえない。 専用の洗浄装置がない場合の血液媒介ウイルスを対象とした処理では、器械を分解して流水による用手予備洗浄を行い、血液などの有機物を完全に除去した後、2 w/v%グルタラール溶液に1時間以上浸漬消毒する。その後、再び洗浄を行って消毒薬を際去する。 |
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■洗浄できない器材の消毒・滅菌 |
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電気メスのホルダー、ポーンソー、ドリルなどは流水による洗浄が不可能である。このように予備洗浄ができない器材については、生埋食塩水または消毒用エタノールをしみ込ませたガーゼなどにより清拭した後、酸化エチレンガス滅菌もしくは過酸化水素ガスプラズマ滅菌を行う。 |
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■手術用リネン(覆布)類の処理 |
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手術室において血液や体液で汚染される可能性のあるシーツや覆布類は、焼却処理してもコスト面で負担の少ない非透過性の不織布製品を使用する。ゴムシーツやエプロンが感染性の高い血液で汚染した場合には、洗浄や滅菌が困難であるばかりか、その処理を行う作業者にも危険が及ぶので、なるべくディスポーザブル製品を使用する。血液の付着した木綿製品を再使用する場合には、速やかに80℃以上の熱水で10分間、洗濯を行う。 |
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■手術室内の環境消毒 |
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手術室の手術台、床、壁、天井、無影灯などが感染源となることはまれである。しかし、術後の部屋を清潔に維持するためには環境の清掃が大切である。目に見える明らかな汚染がない場合には、これらの環境表面に対し、消毒薬を使用した消毒の有用性を示すデータはない。目に見える汚染があった場合には、適当な消毒薬を用いた清浄化(環境消毒)が必要である。 これは、すべての設備や環境表面を清浄に保ち、血液その他感染の恐れのある物質に触れた後は、その汚染を除去しなければならないという米国労働安全衛生局(Occupational Safety and Health
Administration; OSHA)の規定とも調和している。血液を主体とした汚染があった場合には、1,000 ppm (0.1 %) 次亜塩素酸ナトリウムによる清拭消毒を行う。 通常は、その日の最後の手術が終了した時点で、両性界面活性剤もしくは第四級アンモニウム塩を用いて床消毒する。汚染手術毎に行う、特別な消毒薬を使用した環境消毒が有効であるとする証拠はない。 |
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