鹿児島大学病院 薬剤部

薬剤部について研究内容

鹿児島大学病院薬剤部は、各領域毎に研究を展開しています。

神経・精神領域

近年、精神疾患(統合失調症、うつ病、自閉症スペクトラム、注意欠陥多動性障害(ADHD)、てんかん、アルツハイマー型認知症等)により医療機関を受診する患者数は増加しており、厚生労働省の統計によると300万人を超え、社会問題となっています。そこで、神経・精神領域グループでは、神経接着関連分子Casprを介した神経精神疾患における新規治療戦略研究、神経接着分子Casprを介したグリオーマ浸潤機構の解明と新規治療戦略研究を柱に、中枢に作用する薬剤等の安全な使用を目的とした副作用予測因子の薬剤調査研究を合わせて実施し、基礎研究と臨床現場をつなぐトランスレーショナルリサーチを展開しています。

がん領域

日本では3人に1人ががんで死亡するとされており、治療においてがんの抵抗性獲得や
副作用出現が治療継続を困難なものとしています。そこで、がんグループでは、thymidine phosphorylaseやp53R2などの生体分子に着目し、分子レベルでの抗がん薬耐性メカニズム解明や新たな治療戦略の可能性の提示、抗がん薬以外の既存薬のがん領域における有用性の証明などを行っています。また、抗がん薬の患者血中濃度測定やカルテ調査を実施し、薬物血中濃度と副作用発現の関係性の評価や抗がん薬と併用薬との相互作用の調査を行うなど、基礎から臨床まで幅広い研究を行っています。

緩和領域

我が国における医療用麻薬の消費量は先進諸国の中で最も少ないといわれ、がん患者における疼痛緩和充実のためオピオイド鎮痛薬の積極的な使用推進が図られています。また近年、フェンタニル、ブプレノルフィン、トラマドールなどのオピオイド鎮痛薬が非がん性慢性疼痛へ適応が拡大されました。一方でオピオイド鎮痛薬の適正使用においては、重篤な副作用や医療事故に対するリスク管理が重要です。そこで当薬剤部では、オピオイド鎮痛薬に関する副作用報告やインシデント事例を解析し、再発防止における知見を見出すことを目的に研究を行っています。

感染領域

準備中

輸液・栄養領域

昨今の医療では、栄養管理の重要性が謳われており、全国の病院で栄養管理サポートチーム(NST)が業務を展開するようになってきました。NSTにおいて、薬剤師が担う部分は大きく、とくに輸液管理や栄養管理を適切に行うための薬剤の適正使用等について、その活躍が期待されています。本領域では、輸液管理や、栄養管理時の薬剤使用等、実際の医療現場での疑問点や問題点をピックアップして、研究を行っています。

PAGE
TOP