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投稿者: 岩穴口
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11月15日に鹿児島診療情報管理研究会セミナーが開催されました。
今回は、健康保険法に基づく指導・監査を第1部のテーマとして、2名の講師が講演しました。
一人目は、今村病院名誉院長の野村秀洋先生です。

国保審査委員会会長、鹿児島県医師会副会長でもあります。病院の管理者、
及び、国保審査会の立場から講演いただきました。

保険診療の基本的なルールから、国保審査の具体的な流れ、個別指導の指摘事項のうち
優先して取り組むべき課題、社会保障制度改革と求められるデータの精度管理など、
診療情報管理士の日常業務に直結する内容で、話に惹き込まれました。
「今後、診療情報管理士へ期待することは?」という会場からの質問に対しては、
「監査結果を現場に返し、組織が改善したら、それを評価する役割を担って欲しい」との
ご意見でした。
医師事務作業補助者の業務拡大やコンピューダーシステムの発展など、量的・形式監査に関しては、
診療情報管理士でなくとも対応可能となってきています。今後、「監査」業務から「評価」業務へ
徐々にシフトし、診療情報の精度向上への推進力へ繋げていきたいと思います。
二人目は、当院の長岡が特定共同指導対策としての院内体制の構築について発表しました。

院内の組織的な取り組みとして、プロジェクトチームの発足や、本番さながらの
シミュレーションの実践等、モチベーション維持に向けた活動を紹介しました。
また、診療情報管理部門として、病院情報システムの活用による診療録記載支援や
各診療科医局で開催した研修会の内容など、具体的な活動内容について報告しました。

これらの活動を通して、組織の一員として診療情報管理士として求められる能力は、
「情報収集能力」「判断能力」「マネジメント能力」であると学びました。
第2部は鹿児島診療情報管理研究会研究発表会として、5名の演者に発表いただきました。
当院からは、山口が未コード化傷病名の減少に向けた取り組みついて発表しました。

未コード化傷病名に至る要因、その改善に向けた院内の取り組み、MEDIS-DCに
標準病名マスタへの病名追加を要望する際のポイントなど、具体的な事例を交え発表しました。
野村先生には、セミナー終了までお付き合い頂き、最後には診療情報管理士として
励みになる講評を頂きました。
今後も、本研究会を通じて情報発信と自己研鑽に努めていきたいと思います。