鹿児島大学病院では、12月1日より手術支援ロボットを用いた「ロボット手術センター」が設置され、12月20日に記者発表を開催しました。
手術支援ロボットは、患者さんの体に開けた小さな穴から手術器具を入れ、執刀医が3次元画像を見ながらコントローラーで遠隔操作する腹腔鏡手術の支援システムで、出血量が少なく、術後の回復が早いなどの特徴があります。
本院では、2017年から米国製の手術支援ロボット「ダヴィンチ」が稼働していましたが、本年11月に、国産初の手術支援ロボット「ヒノトリ」を新たに導入し、職種の垣根を越えた技術の共有や連携の強化を図り、患者さんの体に優しい安全な手術を目指しています。
既に、11月22日には、泌尿器科で九州としては2施設目の前立腺全摘出術が行われ、12月2日には、産科婦人科で10月に世界第1号のhinotori婦人科認定術者となった 小林裕明 産科婦人科教授が、世界初の子宮全摘出術を執刀しました。
小林センター長からは「鹿児島県は多くの離島を抱えており、ロボットを使った遠隔手術の研究も、センターの重要な役割と考えています。」と挨拶があり、その後、各報道機関からのインタビュー取材を受けました。
今回設置されたセンターは、産科婦人科、泌尿器科、小児外科、消化器外科、呼吸器外科の5診療科で構成され、勉強会などを通して連携を図るとともに、今後は保険適用手術がある耳鼻咽喉科や心臓血管外科の参加も見込んでいます。
鹿児島大学病院は、鹿児島県における医療の「最後の砦」を守るためにも、引き続き一致団結して医療に取り組んでまいります。