診療科案内(歯科診療科)

口腔顎顔面外科

099-275-6640

口腔顎顔面外科の紹介

【口腔顎顔面外科の特色と診療内容】
当科は、口腔・顎・顔面領域の疾患に対する高度な専門治療を提供する診療科です。日常的な親知らずの抜歯や口内炎などの炎症性疾患の治療から、口唇口蓋裂や口腔がん、顎変形症といった高度な専門性を要する疾患まで、幅広い診療を行っています。

南九州随一の口唇口蓋裂治療拠点
口唇口蓋裂については、全国でも有数の専門医療施設として、出生直後から成人期までの長期にわたる一貫した治療を提供しています。鹿児島県内はもとより、宮崎・熊本などの近隣県や、時には全国各地から患者さんが当科を訪れます。小児歯科・矯正歯科・補綴科・言語聴覚士・看護師など多職種による専門チームを構成し、審美性と機能性の両面から患者さん一人ひとりに最適な治療計画を立案しています。

口腔がん治療の最前線
口腔がんについては、早期発見から手術療法、放射線治療、化学療法を組み合わせた集学的治療を実施しています。手術療法では、腫瘍の完全切除と同時に、マイクロサージェリーによる血管吻合を用いた遊離皮弁移植などの高度な再建手術を積極的に取り入れ、機能と審美性の両立を図ります。治療後の摂食・嚥下機能や言語機能の回復まで見据えた包括的アプローチにより、患者さんのQOL(生活の質)を最優先に考え、食事やコミュニケーションを楽しめる日常生活の回復をサポートしています。

顎変形症
不正咬合や顎の変形に悩む患者さんに対して、院内矯正歯科との連携はもちろん、鹿児島県内および南九州地域の矯正歯科医院と密接な連携体制を構築し、外科的矯正治療(顎矯正手術)を提供しています。術前の詳細な診断から、3Dシミュレーションを活用した精密な手術計画の立案、そして術後の咬合安定まで、矯正医と口腔外科医が一体となった長期的なチーム医療を実践しています。

地域医療との連携
地域の歯科医院や医療機関と緊密に連携し、必要に応じた高度専門医療の提供と、治療後の地域での継続的なケアの両立を図っています。

 

口唇口蓋裂について詳しくはこちら

もみじ会(口唇口蓋裂 親の会)についてのご案内はこちら(2023/09/14 更新)

 

歯科医師紹介

  氏名 職名 専門分野
部門科長 西條 英人 教 授 口唇口蓋裂、顎変形症、インプラント
副部門科長・外来医長 石畑 清秀 講 師 顎変形症、インプラント、顎骨嚢胞
副外来医長 石田 喬之 診療講師 口腔がん、画像診断
病棟医長 岐部 俊郎 診療講師 口唇口蓋裂、顎骨腫瘍、骨髄炎
医局長 鈴木 甫 助 教 口腔心身症、慢性疼痛、漢方治療
副医局長 手塚 征宏 助 教 口唇口蓋裂、言語、摂食嚥下
副病棟医長 吉村 卓也 助 教 口腔がん、口腔顎顔面再建、摂食嚥下
スタッフ 木村 菜美子 助 教 口唇口蓋裂、顎変形症
スタッフ 上栗 裕平 助 教 口唇口蓋裂、言語
スタッフ 平野 憂花 助 教 口腔がん

診療曜日・時間表

※専門外来は、初診・再診どちらも曜日指定があります。

初診診療曜日 【口腔顎顔面外科】火曜・木曜・第1,3,5金曜 ※原則完全予約制
【口唇口蓋裂専門外来】火曜、水曜
再診診療曜日 【口腔顎顔面外科】月~金(予約制)
【口唇口蓋裂専門外来】火曜、水曜
受付時間 【初診】8:30~11:00
【再診】8:30~16:30
診療時間 月~金 9:00~12:00 13:00~17:00
休診日 土曜日・日曜日・祝祭日・年末年始(12月29日~1月3日)
※診療部門科の都合により、診療日が変更になることもあります。

実績

診療科で扱った主な手術や処置の件数(入院手術症例数) 2024年1月〜12月 実績

口唇口蓋裂手術 93
顎変形症手術 45
悪性腫瘍手術 40
良性腫瘍・嚢胞手術 20
歯牙疾患 31
再建外科手術 22

場所

よくある質問

  口蓋裂児の哺乳床にはどのような種類がありますか?

哺乳床は乳首や舌が裂に入るのを防ぎ、哺乳を補助するほか、手術前に裂幅を小さくする効果もあります。

哺乳床は大きく動的装置と受動的装置にわけられますが、後者の代表的なものがホッツ床です。
ホッツ床は硬口蓋と軟口蓋2/3を被うレジン製のプレートで、体温によって柔らかくなり、赤ちゃんが元気にミルクを飲むのを助けます。

  骨が少ないためにインプラントは難しいと言われましたが、インプラントは無理でしょうか?

インプラントを支えるためには充分な歯槽骨が必要ですので、歯を失ったところは骨が痩せているためにインプラント治療が難しい場合があります。

しかし、口腔顎顔面外科では骨を造る処置(骨移植、上顎洞庭挙上術など)を行い、骨量を増やすことによって骨が痩せたところでもインプラント治療が可能です。

  噛み合わせがおかしいのを手術で治すって本当ですか?

上あごと下あごの骨の大きさがアンバランスであったり、左右対称でない場合など、通常の歯科矯正治療では治せない患者さんの場合、顎矯正手術(外科的矯正治療)という方法があり、日本全国の口腔外科で治療が行われています。

顎矯正手術の治療費はもちろん手術を行う場合、手術前後に必要な矯正治療費用も健康保険が適応されます。