患者さんの権利と責務
患者さんの権利
- 良質な医療を公平に受ける権利
- 人としての尊厳を尊重される権利
- プライバシーや個人情報が保護される権利
- 自分の状態や診療内容について説明と情報提供を受ける権利
- 自分の意思で医療を選択する権利
患者さんの責務
- 自分の健康状態についてできる限り正確な情報を提供する責務
- 当院の規則を守り、迷惑行為を慎む責務
- 診療費を速やかに支払う責務
こどもの患者さんの権利
- ひとりの人として大切にされます。
- あなたの心や身体にとって一番よい医療を受けられます。
- あなたは、安心・安全な場所で医療を受けることができます。
- 大切な人や家族とできるかぎりいっしょにいてもらうことができます。
- 病気や治療についてあなたが知りたいことをわかりやすい言葉で説明を受けることができます。
- 自分の気持ちや希望を家族や病院の人に伝え、病気や治療についていっしょに考えたり
決めたりすることができます。 - 他の人に知られたくない秘密は守られます。
- 病院にいても、遊んだり、勉強をしたりできます。
- 退院したあとも、あなたの心と身体を支えてもらうことができます。
医歯学関連の診療及び教育・研究へのご協力と個人情報の保護に関する包括同意について
【はじめに】
当院は、高度な医療及び高度な教育研究を提供する特定機能病院としての役割を使命としています。診療に伴って発生した診療情報・画像・映像・試料等を将来的な研究発表や医療系学生および医療人への教育に活用させていただきたいというお願いを申し上げます。
このようにあらかじめ同意をいただくことを「包括同意」と呼びます。同意された後でも、診察や実習の途中でいつでも同意を取り下げることができます。ご協力いただけない場合でも、診療などを含め患者さんの不利益は全くありません。
【診療に伴って発生した診療情報・試料等とは】
① X線、CT、MRI、PET、内視鏡、超音波、シンチグラフィー、手術中の写真、動画、音声など
② 検査試料(血液や尿など)、生理機能検査(肺機能や心電図など)、細胞・組織検査(喀痰や腹水など)
③ 病理組織学的検査や遺伝子解析などの記録(内視鏡、針生検、手術検体など)
④ 残余検体(採取した試料の残りの一部)
⑤ 分離された微生物(細菌、ウイルスなど)
⑥ 診療に関連した医学記録(カルテ)、手術記録、看護記録、リハビリテーション実施記録、各種評価、指導記録、薬学記録など
⑦ 歯科模型
【診療情報・試料等を活用する際のお約束】
情報を活用する研究・教育は、倫理面等で十分な配慮をもってこれを行うことをお約束します。この約束を確実なものにするため、研究計画が守るべき倫理面等の条件から外れていないかどうかを厳しく審査しています。
① あなたのプライバシーを完全に保護すること
② あなたの尊厳、人権、利益を完全な形で尊重すること
③ 研究や教育の目的と手段が化学的かつ倫理的に理にかなったものであること
④ 遺伝子の検索を行う場合には、国の倫理規定に則り、次世代には受け継がれない遺伝子とその発現に関する研究及びたんぱく質の構造又は機能に関する研究のみを対象として厳正に取り扱い、患者さんやご家族等に不利益をもたらすことを決して行わないこと
⑤ 診療情報・試料等を研究や教育のために使用することに同意されるか否かは患者さんの自由であり、もし同意されなくても、それによって診断・治療について不利益を受けることは一切ないこと
【個人情報の保護】
当院では個人情報保護に関する法律を守り、厳しい管理の下に患者さんの個人情報を取り扱います。詳細は、個人情報保護に関する基本方針 (プライバシーポリシー)にて定めています。また、診療によって集められた患者さんの個人情報が、診療・研究・教育以外の目的で使用されることはありません。
尚、患者さんへの医療提供に必要なため、以下の場合には本人以外へ情報提供させて頂きますのでご了承ください。
① ご家族等への病状説明
② 他の医療機関、薬局、介護サービス事業者、および社会福祉施設等との円滑な連携のため
③ 他の医療機関等から、当該患者への医療を提供したい旨での照会があった場合
④ 外部医師等の意見・助言が必要な場合
⑤ 検体検査等の一部を外部業者に委託する必要がある場合(患者誤認防止のため)
⑥ 医療保険事務の委託、審査支払機関へのレセプト提出、あるいは審査支払機関・保険者からの照会があった場合
⑦ 事業者等から委託を受けて健康診断等を行った場合(事業者等への結果通知)
⑧ 医師賠償責任保険等に係る、医療関連専門団体や保険会社等への相談・届け出等
⑨ 医薬品等の製造販売後調査(薬品の有効性を高度に発揮させ、副作用等を最小限にするため)
⑩ 外部監査機関等の監査を受ける場合(病院の運営が適切かどうかについて、外部から監査を受けるように法律で決められているため)
【臨床実習について】
当院では診療に加えて、医学生及び歯学生の教育も行っております。臨床実習は、医学生・歯学生の一人一人が良い医師になるために欠くことができない大切な実習ですので、当院では全ての患者さんに臨床実習へのご協力をお願いしています。臨床実習では、臨床実習医学生(スチューデント・ドクター:医学部医学科4~6年生)及び臨床実習歯学生(スチューデントデンティスト:歯学部5~6年生)が診療チームの一員として、医師・歯科医師の指導・監督下に医療の実際や医師・歯科医師としての態度を学んでいきます。
ここでご協力をお願いしている臨床実習は、婦人科的な診察、乳腺の触診など、大きなご負担をおかけするものはありません。どのような内容をお願いするかについては、診療科ごとにその都度説明がありますが、診察や実習の途中でも、協力できないと思われた場合は、いつでもお申し出ください。
【最後に】
将来にわたり、より良い医療提供を目指す大学病院の役割につきご理解いただき、上記の点にご同意を頂きますようお願い申し上げます。
ご不明な点がございましたら、担当医にご相談ください。
NCDの手術・治療情報データベース事業参加について
本院は、一般社団法人National Clinical Database(NCD)が実施するデータベース事業に参加しています。 この事業は、日本全国の手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。 この法人における事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための医師の適正配置が検討できるだけでなく、本院が患者さんに最善の医療を提供するための参考となる情報を得ることができます。何卒趣旨をご理解の上、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
1.NCDに登録する情報の内容
内科(消化器内科)は2010年1月1日以降、外科は2011年1月1日以降、泌尿器科は2018年4月1日以降、本院で行われた手術と治療に関する情報、手術や治療の効果やリスクを検証するための情報(年齢や身長、体重など)を登録します。NCDに患者さんのお名前を登録することはなく、氏名とは関係のないIDを用いて登録します。IDと患者さんを結びつける対応表は本院で厳重に管理し、NCDには提供しません。
2.登録する情報の管理・結果の公表
登録する情報は、それ自体で患者さんを容易に特定することはできないものですが、患者さんに関わる重要な情報ですので厳重に管理いたします。本院及びNCDでは登録する情報の管理にあたって、情報の取り扱いや安全管理に関する法令や取り決め(「個人情報保護法」、「疫学研究の倫理指針」、「臨床研究の倫理指針」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等)を遵守しています。 データの公表にあたっては、NCDが承認した情報のみが集計データとして公表されます。登録するデータがどなたのものであるか特定されることはありません。
3.登録の拒否や登録情報の確認
データを登録されたくない場合は、登録を拒否して頂くことができます。本院のスタッフにお伝えください。 また、登録されたご自身のデータの閲覧や削除を希望される場合も、本院スタッフにお知らせください。なお、登録を拒否されたり、閲覧・修正を希望されたりすることで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。
4.NCD担当者の訪問による登録データ確認への協力
本院からNCDへ登録した情報が正しいかどうかを確認するため、NCDの担当者が患者さんのカルテや診療記録を閲覧することがあります。
本院がこの調査に協力する際は、NCDの担当者と守秘義務に関する取り決めを結び、患者さんとIDの対応表や氏名など患者さんを特定する情報を院外へ持ち出したり、口外したりすることは禁じます。
本事業への参加に関してご質問がある場合は、本院スタッフにお伝えください。また、より詳細な情報は下記に掲載されていますので、そちらもご覧ください。
一般社団法人National Clinical Database(NCD)