令和6年能登半島地震災害における被災地の医療支援のため、本院では、災害派遣精神医療チーム(DPAT)※1先遣隊3名(医師1名、看護師1名、業務調整員1名)を1月14日~20日の日程で派遣しました。
本院のDPAT先遣隊は、金沢市に設けられた1.5次避難所を中心に支援活動を行いました。1.5次避難所は2次避難所が決まるまでの間、より安全な環境を提供するために設けられた避難所です。
安全な場所とはなりますが、長引く避難所生活による被災者の方々の疲労も大きく、「将来への不安から眠れない」などの話をされる方も多くいらっしゃいました。一人でも多くの方の訴えに耳を傾け、寄り添うことを大切に活動しました。また、休みなく働かれている支援者もおり、支援者に対するケアも非常に重要になってくると考えられました。
被災地は混乱が続き、避難生活が長期化する可能性も高いため、今後も心のケアが非常に大切です。
一日も早い復旧・復興をDPAT隊、鹿児島大学病院職員一同お祈り申し上げます。
<本院DPATメンバーのコメント>
齊之平 一隆 医師 (神経科精神科)
鹿児島県DPAT第2陣として出動させていただきました。どのくらい支援できるのか、ニーズがあるのか不安もありました。まだまだ混乱している中、さまざまな悩みがあり、診察を行ってきましたが、「もっとできることがあったのではないか」と振り返っております。今回の活動をしっかりと今後の支援に活かしていきたいです。
吉井 洋之 看護師
今回、鹿児島県DPATの一員として、被災された方々の心のケアにあたりました。現場で必要とされる支援はどのようなものか、模索しながらの活動でしたが、今回の経験を今後の支援に繋げたいと思います。
中牧 晋太朗 業務調整員
少しでも被災に遭われた方々の支援となるよう、医師・看護師のサポートや情報収集・準備等の業務調整を行ってきました。今後も引き続き出来る限りの支援等を行っていき、また今回の活動を今後に活かしていきたいと考えております。
※1 DPAT(災害派遣精神医療チーム Disaster Psychiatric Assistance Team)
大規模災害後、被災地域に入り、精神科医療及び精神保健活動の支援を行う専門的なチーム
(写真①) 医師・看護師による診察
(写真②) 処方される薬を準備する看護師
●関連リンク (鹿児島大学病院からのお知らせ)
令和6年能登半島地震に係る鹿児島大学病院災害派遣精神医療チーム(DPAT)先遣隊及び災害時感染症支援チーム(DICT)医師を被災地へ派遣しました