血液・膠原病内科
099-275-5731
血液・膠原病内科の紹介
血液・膠原病内科では、血液内科とリウマチ・膠原病内科の診療を行っています。
血液内科は、急性および慢性白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫等の造血器悪性腫瘍を中心として、再生不良性貧血等の各種貧血・骨髄異形成症候群・特発性血小板減少性紫斑病・血友病をはじめとする凝固異常症などの血液疾患診療を広く担当しております。特に、成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)に関しては、通常の多剤併用化学療法、同種造血幹細胞移植や新規薬剤による治療、治験への参加も行っております。HTLV-Iキャリアの方の相談にも対応しています。
リウマチ・膠原病内科は、関節リウマチ・全身性エリテマトーデス・混合性結合組織病・強皮症・シェーグレン症候群・血管炎症候群、その他の膠原病類縁疾患などを幅広く診療しています。関節リウマチに対する抗体療法などの新規治療薬も積極的に使用しています。全身に病変がまたがるため他科との密な連携のもと診療にあたっております。
医師紹介
氏名 | 職名 | 専門分野 | |
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部門科長 | 石塚 賢治 | 教授 | 血液内科・膠原病内科・臨床腫瘍学 |
外来医長 | 吉満 誠 | 准教授 | 血液内科・膠原病内科 |
医局長 | 中村 大輔 | 助教 | 血液内科 |
病棟医長 | 鎌田 勇平 | 助教 | 血液内科 |
有馬 直佑 | 医員 | 血液内科 | |
副病棟医長 | 島 晃大 | 医員 | 血液内科 |
髙木 博佑 | 医員 | 膠原病内科 | |
市來 航史 | 医員 | 膠原病内科 | |
坂元 優一郎 | 医員 | 膠原病内科 | |
福德 聡 | 医員 | 血液内科 | |
竹下 有節 | 医員 | 血液内科 | |
赤星 里佳 | 医員 | 血液内科 | |
永野 太一 | 医員 | 血液内科 | |
鈴木 紳介 | 特例講師(腫瘍センター) | 血液内科・膠原病内科・腫瘍内科 | |
濵田 平一郎 | 特例助教(輸血・細胞治療部) | 血液内科・輸血細胞療法 | |
前川 健一 | 特任助教(緩和ケアセンター) | 血液内科・緩和医療 |
診療曜日・時間表
※専門外来は、初診・再診どちらも曜日指定があります。
初診診療曜日 | 月~金:血液
月・火・木:膠原病 初診の方は、紹介医により医務課外来予約担当(電話099-275-5168、FAX099-275-6698)にて予約をとり、紹介医からの紹介状をご用意下さい。 |
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再診診療曜日 | 月~金 ※木:移植後長期フォローアップ(LTFU)外来 |
受付時間 | 8:30~11:00 (午後の受付も可能ですので御相談下さい) 予約の方は、予約10分前には診療部門科受付へおいでください。 |
診療時間 | 8:30~17:00(診療終了まで) |
休診日 | 土曜日・日曜日・祝祭日・年末年始(12月29日~1月3日) ※診療部門科の都合により、診療日が変更になることもあります。 |
移植後長期フォローアップ(LTFU)外来 | 造血幹細胞に関する専門的な知識をもつ看護師が移植後患者さんの様々な相談をお受けします。 外来日:木(予約制)、受付時間:9:00~13:00 対象:当院で同種造血幹細胞移植を受けた方 料金:診療報酬に準ずる 連絡先:099-275-5829(当院B棟8階病棟)、もしくは外来主治医にご相談ください。 案内パンフレット:LTFU外来案内パンフレット(PDF) |
実績
2017年の初診患者は497名。新入院患者数は358名でした。内訳は、血液疾悪性リンパ腫、成人T細胞白血病・リンパ腫、急性白血病、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群。膠原病(自己免疫疾患)は、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、シェーグレン症候群、強皮症、ベーチェット病などとなっています。
病棟は、2018年2月にオープンしたB棟8階病棟を中心に診療を行っております。B棟8階には無菌病室(Class1000の個室4室、Class10000の個室6室、多床室2室、特別室1室)を備えています。
悪性リンパ腫は多くの病型に分類されますが、既に標準治療が決定されている疾患、状態であれば、エビデンスに基づいた標準治療を行うことは言うまでもありません。標準治療の定まっていない疾患・状態の患者さんに対しても、日本臨床腫瘍グループ(JCOG)リンパ腫グループの多施設共同研究などの臨床試験に参加いただく選択肢等も提示させていただきながら、最善の治療を検討します。再発症例や初発高リスク症例への自家末梢血幹細胞移植も行っております。
成人T細胞白血病リンパ腫は、標準化学療法の遂行に加え、新規抗体薬(モガムリズマブやレナリドミド)の導入、JCOGなどの臨床研究への参加、同種造血幹細胞移植(ミニ移植、HLA半合致移植含む)、医師主導治験を含む治験にも取り組んでいます。
多発性骨髄腫は、近年急速に新規薬剤が導入され、治療に大きな改革のあった疾患です。新規薬剤による治療に加えて、若年の患者さんには自家末梢血管細胞移植を行っております。
急性白血病は、標準化学療法(寛解導入療法、地固め療法)に加えて、同種末梢血幹細胞移植、自家末梢血幹細胞移植を含めた総合的な治療を行なっています。日本成人白血病治療共同研究グループ(JALSG)参加施設です。
血液・膠原病内科を初めて受診される方へのお知らせ
日本血液学会の疾患登録事業に参加しております。この事業では日本血液学会の約500の認定施設における血液疾患の登録を目標としており、発症状況の把握および新たな治療法の開発などの基礎となる情報を得る事につながるものと期待されています。
もちろん患者さんの個人情報の扱いには十分配慮して登録事業を行いますので、ご協力をよろしくお願い致します。
研究者・医学部学生・研修医の皆様は、当科ホームページ(http://www.kufm.kagoshima-u.ac.jp/~k-blood/)も御覧ください。
進行中の疫学研究についてのお知らせ
現在、私どもでは、「成人T細胞白血病患者の臨床研究に関する研究」を進めています。(疫学研究;平成22年5月28日付け153号) 成人T細胞白血病はウイルスHTLV-1感染によって起きるTリンパ球の腫瘍性疾患で、鹿児島を始めとする西南九州に多発している難治性の血液疾患です。
その臨床像は極めて多様であり、特に予後の不良な急性型とリンパ腫型、および比較的経過の長い慢性型、くすぶり型の4つの病型に分類されています。 前2病型では、生存中央期間が8~13ヶ月と極めて激烈な臨床経過であり、現在、強力な抗がん剤や幹細胞移植等の先端治療などが試みられています。
一方、比較的経過の長い慢性型やくすぶり型においては抗がん剤治療に伴い容易に免疫不全にともなう致命的感染症を誘発しやすいことから、積極的な治療法は行われておらず、治療方針についての明確なコンセンサスが得られていない状況です。慢性型やくすぶり型では経過観察中に、急性型やリンパ腫型への移行例が報告されていますが、実際のところまとまった報告はなく、それらの臨床経過についてはしっかりとした検討はなされていません。
そこで、私どもとしては、鹿児島県に多発している成人T細胞白血病患者の臨床経過を明らかにするために、鹿児島大学病院血液膠原病内科を受診した患者さんの追跡調査をおこない、臨床病態・病型、その後の臨床経過を明らかにし、先に各病型に応じた適切な治療法開発に寄与するべく、本研究を開始しました。
具体的には、1986年から2013年までに鹿児島大学病院血液膠原病内科血液疾患を受診した患者の一般的診療情報をもとに追跡調査を行います。
他の病院へ紹介した患者さんについては、調査票を担当主治医に郵送して追跡調査をおこないます。
研究対象者のプライバシーを完全に守るために、結果の発表や出版に際しては個人が特定できるような情報は掲載しません。 また、対象者のいかなる個人情報も漏出しないようにするために、パスワードは代表責任者と分担研究者のみが知らされる状況となっています。
なお、代表研究者及び分担研究者は、個人情報を処理するコンピュータは、他の一切のコンピュータと切り離すなどの措置を講じるとともに、個人情報を含むその他の資料は、鍵のかかる保管庫に保管するなど個人情報の保護に細心の注意を払います。
場所
※正面玄関は午前6時から午後6時まで(土・日・祝祭日は除く)